線維筋痛症とは、全身を激しい痛みが繰り返し襲う症状です。
「ズキズキするような痛み」「チクチクと針で刺されるような痛み」「カッターで切られるような痛み」など、痛みの感じ方は人によって異なります。また、天候や気分などによっても痛みの状態が変わります。
激しい痛みがあるのに、骨、筋肉、関節に異常が見つからないため、医療機関を転々とし、それによって精神的にも疲弊し、不眠やうつ症状などの自律神経症状、またそれによって引き起こされる身体症状を併発することが多くあります。
有病率は人口の1.7%、男性よりも女性に圧倒的に多く、40代後半の発症が多いとされています。
線維筋痛症の原因は、痛みのある個所ではなく、痛みを脳に伝える神経や痛みを感じるシステムの問題だと考えられています。
すなわち・・・
痛み刺激が無いのに痛みを感じる神経が興奮する→痛みの刺激が脳に伝わる→本来脳で起こるはずの、痛み刺激を抑える反応が起こらず、痛みの神経が暴走した状態となる
と考えられています。
ではなぜ脳の神経にこのような問題が起きるのでしょうか。
答えは一つではありませんが、ストレスが大きな要因の一つと考えられています。
ストレスがかかると、脳内の神経伝達物質「セロトニン」や「ドーパミン」の分泌量に影響が出ます。
また、ストレスによりホルモンバランスが乱れ、自律神経系の不調が起こりやすくなります。
そしてこれらの影響は目に見えないため、症状が悪化するまで気が付かないことがよくあります。
線維筋痛症の根本的な原因は、上記のように解明されていないため、根治療法はありません。
しかし、痛みの症状を緩和し、日常生活を送れるようにしていくことで、付随する自律神経症状・身体症状が和らぎ、線維筋痛症の症状自体も改善していくケースも報告されています。
また、根本的な原因はわかっていないものの、ストレスが大きな要因となっていることから、ストレスのコントロールが重要だと考えられます。
当院の施術は、ストレスとストレスによる心身の症状の緩和を図ります。
全身のチェックとカウンセリングで心身の状態を把握し、痛みに配慮した施術で、慢性的な痛みで緊張しこわばったお身体の負担を軽減していきます。
また、継続的な施術が必要となる場合には、その時のお身体の状態について、丁寧に説明させていただきます。
ご心配なことがありましたら、いつでもご相談ください。